クラウドを使ったシステム開発では、従来のアーキテクチャー設計の常識は通用しない。性能・信頼性・セキュリティを高め、コストを下げる。クラウドとオンプレミスでシステムを連携させる――。こうした課題を解決するアーキテクチャーの工夫がある。今回は、信頼性の勝ちパターンとして「余裕の2台構成」「逆バックアップ」「最後の砦」を取り上げる。

パターン名:余裕の2台構成

余裕の2台構成

解決される課題

 クラウドでは突如、仮想サーバーが停止することがある。その場合でもサービスを止めない冗長構成を手軽に実現したい。

概要

 同一の仮想サーバーを2台設置し、クラウドサービスのロードバランサーで処理を割り振る。1台が止まっても、もう1台が稼働し続けるので、信頼性を高められる。クラウドはコストが安いだけに、この単純な二重化構成を基本とすることができる。