写真1●AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)
写真1●AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)
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 「米Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏には、前CEOの故Steve Jobs氏の役割は荷が重すぎるのではないか?」---。先週のAppleの決算発表直後から、海外メディアでこんな論調の報道を目にするようになった。

 Appleの4~6月期の決算は、売上高が350億2300万ドルとなり、1年前から22.5%増加。純利益は88億2400万ドル(1株当たり利益9.32ドル)で同20.7%増加した。しかしアナリスト予想の平均値は売上高が372億ドル、1株利益が10.37ドルだった。この決算発表を受け、Apple株は7月24日の時間外取引で売られ、株価は約5%下落した。

 Appleの業績がアナリスト予想を下回ったのは過去9年間で2度目と、非常に珍しい。ただし1度目は2011年の7~9月期。つまりいずれもTim Cook CEO体制の下で起きたことで、同社は短い期間に2度も市場を失望させたことになる。

 Steve Jobs氏は、業績見通しについて決して甘い発言をしない人物で、市場の期待感を管理・統制することに長けた天才だった。一方Cook氏は、その能力がJobs氏には及ばず、今回のような事態を招いてしまったと指摘されている。

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