Linuxの魅力はデスクトップOSやサーバーOSが無料で使えるだけではありません。自分で好きなフリーソフトを導入してオリジナルのOSを簡単に作成できる点もその一つです。

 日経Linux2012年8月号(発売中)の特集1「初心者でも図解で簡単 自分だけのOSを作る&改造する!」では、既存のLinux OSを改造する方法から、ソースコードをコンパイルしてオリジナルLinux OSを作成する方法までを取り上げました。特にPart2で紹介したUbuntuを改造する方法がお薦めです。この方法なら実用にも耐え得るLinux OSを作成できます。

既存のLinux OSでオリジナルを

 特集1のPart2では、Ubuntuのデスクトップ画面を非力なPCでも動作する「LXDE」に、日本語入力環境をLinuxでは評判が高い「Mozc」に変え、導入するソフトウエアを最小限に抑えました(図1)。

図1●日経Linux2012年9月号で作成したLinux OSの仕様
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 さらに壁紙やメインメニューのアイコンをオリジナルのものに変更して独自Linux OS風しています(写真1)。

写真1●日経Linux2012年9月号で作成したLinux OS
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 このように既存のLinux OSを基にすれば、それが持つソフトウエアや運用管理の仕組み(ソフトウエアのアップデート機能など)がそのまま使えます。各ソフトウエアは配布元がメンテナンスしているので、自らメンテナンスする必要がありません。オリジナルLinux OSを作る最も簡単な方法だといえます。