日本ケーブルラボは2012年5月31日、「ハイブリッドBOXによるケーブルビジネスを考えるシンポジウム」の第2回会合を開催した。ハイブリッドBOX向けサービスの提供を検討している事業者が、どんなサービスを検討しているのかを説明した。

 イベント冒頭で挨拶した日本ケーブルラボの松本修一専務理事は、アプリケーションを安心・安全に利用したいというユーザーの声が高まっていることを受けて、ハイブリッドBOXを利用するケーブルテレビ事業者向けに独自のアプリマーケットを開設する考えを明らかにした。現在登録アプリを審査する仕組みの準備を進めており、2012年7月中にも審査を受け付けるという。

月額30万円から利用できる番組レコメンド

 インフォメーションタスクフォースは、ユーザーが興味のありそうな番組をレコメンドする機能を持った「今月の見どころ番組ガイド」サービスを紹介した。同社の竹内久雄代表取締役は、ケーブルテレビの特徴であるコンテンツの豊富さを生かすには、利用者が見たい番組を手軽に見つけられることが必要だと指摘した。「今月の見どころ番組ガイド」はこうした課題を解決するために、放送局が推薦する見どころ番組をチャンネル別に毎月100番組程度紹介する「今月の見どころ番組」機能や、独自のレコメンドエンジンを用いた「レコメンド機能」、同サービスのユーザー利用動向を分析する「分析機能」などを備えている。

 HTML5を用いて開発しており、Android環境でアプリとして利用したり、Webブラウザーを使ってWebアプリとして利用したりできる。同社はケーブルテレビ事業者向けにこのサービスを提供する予定で、料金メニューとして10万ユーザーまでが月額30万円、30万ユーザーまでが月額60万円などを予定しているという。

HEMS、BEMS対応の電力見える化サービス

 東京エネシスは、家庭の使用電力をリアルタイムに測定し、見える化を実現するサービスを紹介した。分電盤やコンセントに設置したワイヤレスセンサーで各電化製品の使用電力を測定する。測定結果はワイヤレスM2Mノードに集約し、次世代STB経由でクラウドサーバーに転送する。

 電力見える化サービスは、クラウドサービスとして提供する。メーターごとに1日/1週間/1カ月/1年単位の積算電力量の推移をグラフ表示するほか、時間ごとの電力ピーク値もグラフ化できる。複数のメーターをグループ化して消費電力の推移をグラフ表示することも可能だ。あらかじめ設定した条件に合う場合に、登録アドレスにアラートメールを送ることもできる。さらに測定電力の消費パターンから、離れて暮らす家族の見守り用途でも活用できると見ている。