問題

問61 リスクや投資価値の類似性で分けたカテゴリごとの情報化投資について、最適な資源配分を行う手法はどれか。

ア 3C分析
イ ITポートフォリオ
ウ エンタープライズアーキテクチャ
エ ベンチマーキング

解説と解答

 「類似性で分けた」「カテゴリごと」「最適な投資配分」というキーワードから正解はイです。

 ポートフォリオは元々「紙挟み」という意味です。金融業界では企業や個人が保有するトータルの資産のことを指します。証券を紙バサミや折りたたみカバンにはさんで保管していたことからだと言われています。さらにそこから、国債のようにリスクは低いがリターンも低い金融商品と、株式のようにリスクは高いがリターンも高い金融商品を複数組み合わせて運用することによって、資産運用全体としてリスクとリターンのバランスの両立を目指す手法のことをいうようになりました。

 ITポートフォリオはその考え方を情報化投資に応用したもので、IT投資をその性質やリスクが共通するものごとにカテゴリに分け、カテゴリ単位での投資割合を管理します。

ア 3C分析とは、Customer(市場・顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)の3つの観点から経営環境を分析するフレームワークです。
ウ エンタープライズアーキテクチャは、組織全体の業務とシステムを統一的な手法でモデル化し、業務とシステムを同時に改善することを目的とした、業務とシステムの最適化手法です。
エ ベンチマーキングは、自社の現状と成功している他社のやり方を比較して、どのようにすれば自社の目的を達成できるかを見つける手法です。

城田 比佐子(しろた・ひさこ)
アイティ・アシストのインストラクター(プロスタッフ)。著書に『3週間完全マスター 基本情報技術者 2012年版』『3週間完全マスター 応用情報技術者 2012年版』などがある。