震災時のITによる情報提供や情報共有の利点や課題、可能性を論じた本。工学博士で歌人の著者が注目したのは、「伝達された情報とその描写」だ。古典作者や近代の歌人が過去の震災時の状況をどうつづったか、東日本大震災のときソーシャルメディアを含むITサービス/ITインフラが何を伝えたか、原発事故に関する情報開示はどうだったかなどを分析。銀行のシステムダウンを例に、ITインフラの信頼性にも考察を加えている。

ITが守る、ITを守る

ITが守る、ITを守る
坂井 修一著
NHK出版発行
1050円(税込)