写真1●COMPUTEX TAIPEI 2012のIntelブースに展示されたUltrabook
写真1●COMPUTEX TAIPEI 2012のIntelブースに展示されたUltrabook
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 COMPUTEX TAIPEI 2012では、Intelが提唱する薄型ノートPCの規格「Ultrabook」に準拠した製品が多数展示された(写真1)。第3回である今回は、Ultrabookについて詳しく見ていきたい。

 昨今ではiPadをはじめとするスマートデバイスの存在感が高まっており、個人用途はもちろん、企業で一括導入する事例も増えている。実際、COMPUTEX 2012でプレス向けにイベントを開催した英ARM社(関連記事:[COMPUTEX 2012]ARMがメディア向けイベントを開催、「ポストPCの時代」を強調)などのARMプロセッサー陣営は、スマートデバイスがPCを置き換えていく「ポストPC」の時代になりつつあると主張する。

「ポストPC」にIntelが真っ向から反論

写真2●学生の66%、社会人の62%が日常生活でPCを重要視する
写真2●学生の66%、社会人の62%が日常生活でPCを重要視する
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 だがIntelは、まだまだPCの重要性は下がっていないと反論する。COMPUTEXにおけるIntelの基調講演(関連記事:[COMPUTEX 2012]Intelが各社の最新モデルを一挙展示しUltrabookの時代をアピール)では、その根拠として米Cisco Systemsが2011年9月に実施した世界14カ国の大学生への調査を引用した(写真2)。

 この調査結果はCisco Systemsのサイトで公開されているもので(該当サイト)、大学生の46%がノートPCを、20%がデスクトップPCを最も重要と答えている。一方、スマートフォンを最も重要と答えた大学生は19%、タブレットに至ってはわずか1%である。20代の社会人も62%が最も重要なのはPCと答えており、学生だけの傾向ではない。

 もっともCOMPUTEX TAIPEI自体がPC寄りの展示会である。中でもIntelはその中心的な存在という面もあり、Intelに有利な調査結果を引用した印象はある。だが、オフィスや学校で最も使われている情報機器が依然としてPCという結果に、多くの人は納得するのではないだろうか。