6月5日から9日まで、台湾・台北市でICT(情報通信技術)関連の展示会「COMPUTEX TAIPEI 2012」が開催されている。出展者数はおよそ1800、会期中に12万人あまりの来場者数を見込むアジア最大級のICT展示会である。
主催者が掲げる今回のテーマは「Ultrabook」「スマートな携帯端末」「クラウド技術とサービス」の三つ。このうちUltrabookについては、米Intelが初日となる6月5日に報道者向けの説明会を開催。最新Coreプロセサを搭載した未発表モデルを含むUltrabook50台以上を展示して、Ultrabook時代の到来をアピールした(写真1)。
5月末にリリースプレビュー版が公開されたばかりのWindows 8搭載パソコンも、複数のメーカーが発表・展示した。中でも注目を集めたのが、台湾ASUSTeK Computerが出展した両面ディスプレイのノートPC「ASUS TAICHI」(写真2)。通常のディスプレイに加えて、天板部分にもディスプレイを搭載したユニークなデザインとなっている。ARM版のWindows 8であるWindows RTについても米テキサス・インスツルメンツ、ASUS、米クアルコム、東芝などが搭載製品を出展した。
スマートフォン関係では、クアルコムがスマートフォンおよびタブレット端末向けプロセサ「Snapdragon」の消費電力の低さを記者会見で解説したほか、富士ソフトがAndroidの端末検証プログラムを参考出展した。
以下、COMPUTEX TAIPEI 2012発のニュースをいくつかのキーワードに整理して、紹介する。
COMPUTEX TAIPEI 2012レポート
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【Ultrabook】
- Intelが各社の最新モデルを一挙展示しUltrabookの時代をアピール
- Ivy Bridge搭載のUltrabookが続々、Intelの基調講演
- Ultrabookが一挙勢ぞろい、東芝の変形タイプも登場
- 東芝、変形するUltrabookや開発中のWindows RT端末を公開
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【Windows 8/Windows RT】
- Windows 8タブレットやUltrabookで人気を集めるASUSブース
- AcerがWindows 8搭載製品6モデルを発表
- Acerの27型モニター付きPC、64点のマルチタッチに対応
- ASUSが両面ディスプレイやARM版などのWindows 8製品を発表
- クアルコムがARM版Windows 8機を披露、Snapdragonを体系化
- MicrosoftがARM版Windows 8やAzureなどの最新情報を披露
- 米TI、「OMAP 4」搭載のWindows RTタブレット
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【スマートフォン/タブレット】
- Android関連のソフト検証事業でMoU締結式
- 21.5型の巨大Androidタブレット、ViewSonicが展示
- 富士ソフト、Android端末の検証プログラムを参考出展
- ソニックス、Androidアプリの遠隔テストツールを出展
- Qualcomm、Snapdragonシリーズの低消費電力性をアピール
- スマホをパソコンやテレビの入力装置として利用、台湾ベンチャー
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【PCパーツ/周辺機器】
- 台湾MSI、Thunderbolt接続の携帯ノート向け画像ユニット
- Intel、Thunderboltの最新事情を説明
- Zalman Tech、PCケース「Z5」や新型CPUクーラーを公開
- AMD、デュアルコアのAPU「Eシリーズ」を発表
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【その他】
- COMPUTEX展示で見えてきた「x86系CPU vs ARM系CPU」のゆくえ
- GemtekがIEEE802.15.4kセンサ・ネットワーク・システムを展示
- 主催者が掲げたテーマは「Ultrabook、携帯端末、クラウド」
- ARMがメディア向けイベントを開催、「ポストPCの時代」を強調
- 初登場のフォード、クルマとクラウド連携コンセプト「Evos」披露
- クアルコムがIEEE 802.11ac試作品を実演、オフロード機能で差異
- ノバテック、スマートハウス向け開発プラットフォームを出展
- 台湾アスース、台北市郊外の本社で製品開発の裏側を披露