問題

問48 ソフトウェア開発におけるテスト技法のうち、ブラックボックステストに関する記述として、適切なものはどれか。

ア ソースコードを解析し、プログラムの制御の流れと変数間のデータの流れのテストを、主にプログラム開発者以外の第三者が実施する。
イ プログラムが設計者の意図した機能を実現しているかどうかのテストを、主にプログラム開発者以外の第三者が実施する。
ウ プログラムの全ての命令について最低1回は実行することを完了の条件とするテストを、主にプログラム開発者自身が実施する。
エ プログラムの内部構造や論理が記述された内部仕様書に基づくテストを、主にプログラム開発者自身が実施する。

解説と解答

 ブラックボックステスト(black box test)とは、プログラムの入力と出力だけに着目し、仕様書通り機能を持っているかどうかを確認するテスト方法です。内部でどのような処理が行われているかは一切問題とせず、外部から見た機能を検証します。

 よって、正解はイとなります。

 逆に、プログラムの機能よりも内部構造に着目して行うテスト方法を「ホワイトボックステスト」といいます。

ア:第三者によるホワイトボックステストの説明です。
ウ:ホワイトボックステストの命令網羅の説明です。
エ:ホワイトボックステストの説明です。
 したがって、いずれも誤りです。

 ブラックボックステストとホワイトボックステストの違いを、架空の「カレーライス調理器」というシステムをテストするものとして考えてみましょう。

鈴木 啓一郎(すずき・けいいちろう)
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストのインストラクタ。新入社員研修や各種ベンダー試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験などの対策研修も手がけている。ITストラテジスト、システム監査技術者などの資格を所持。