このユーティリティは、ただの冗談です。SysinternalsユーティリティのBluescreen Screen Saver(SysinternalsBluescreen.scr)は、「死のブルースクリーン(Blue Screen of Death:BSOD)」のシステムクラッシュとその後の再起動をリアルに模倣して、エンドレスに繰り返すスクリーンセーバーです(図1)。

図1●Bluescreen Screen Saverの動作画面<br>何かキーを押せば、すぐにデスクトップに戻る。
図1●Bluescreen Screen Saverの動作画面
何かキーを押せば、すぐにデスクトップに戻る。
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 このスクリーンセーバーは、クラッシュを模倣するたびに、ランダムに選んだバグチェックコードとそのコードに対応したリアルなデータをブルースクリーンの画面上に表示します。スクリーンセーバーの再起動を模した画面では、Windows XP のスタートアップのスプラッシュ画面を、進行状況を示すバー付きで表示し(Windows Vista およびWindows 7のスプラッシュ画面は更新されません)、そのあとまたクラッシュの模倣を繰り返します。

Bluescreen Screen Saverの使い方

 Bluescreen Screen Saverをインストールするには、SysinternalsBluescreen.scrをSystem32フォルダーにコピーして、Windowsのスクリーンセーバーの設定ダイアログボックスから選択します。別の方法として、SysinternalsBluescreen.scrをコンピューターの任意のフォルダーにコピーして、Windowsエクスプローラーから右クリックしてコンテキストメニューから[インストール]を選択します。なお、Bluescreen Screen Saverは、Sysinternals Suite(SysinternalsSuite.zip)には収録されていませんが、SysinternalsのWebサイトから個別にダウンロードすることができます。

 スクリーンセーバーとしてBluescreen Screen Saverを選択し、[設定]ボタンをクリックすると、[Bluescreen Screen Saver Configure]ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスには[Fake disk activity]チェックボックス(メモリダンプのディスクへの書き込みを模倣するオプション)がありますが、Windows NT 4.0以降の新しいオペレーティングシステムでは何の効果もありません。Windows NT 4.0以降でブルースクリーンの画面が大幅に合理化されたからです。

 Bluescreen Screen Saverは、すべてのWindowsバージョンで動作し、管理者権限を必要としません。ただし、ディスプレイ設定を変更する必要があるため、リモートデスクトップセッションでは動作しません。また、DirectXが使用できることが要件になるため、DirectXに対応していない仮想マシンでは動作しません。

 Bluescreen Screen Saverを利用する場合は、十分に注意してください。スクリーンセーバーだとは知らずに、模倣されたエンドレスなクラッシュから回復するために、コンピューターの電源を入れ直してしまったという犠牲者の話を聞いたことがあります。Bluescreen Screen Saverのある利用者の話では、自身のプレゼンテーション中にこのスクリーンセーバーが動き出してしまったことがあるそうです。そのとき彼はさりげなく何かキーを押して、すぐにプレゼンテーションに戻りましたが、その行為が聴衆に及ぼす影響を考えていませんでした。聴衆は彼の残りのプレゼンテーションは無視して、上司にこうレポートしたそうです。「わが社はブルースクリーンから一瞬で回復できるメカニズムを得ました。これで一儲けできます!」