問題

問26 60分の音声信号(モノラル)を、標本化周波数44.1 kHz、量子化ビット数16ビットのPCM方式でディジタル化した場合、データ量はおよそ何Mバイトか。ここで、データの圧縮は行わないものとする。

ア 80
イ 160
ウ 320
エ 640

解説と解答

 PCM(Pulse Code Modulation)方式による音声ディジタル化は、以下のように計算します。

<条件> 標本化周波数44.1kHz、量子化ビット数16ビット、モノラル音声

<計算方法>
・1秒間のデータ量
 44.1kHz×16ビット= 44,100Hz×2バイト= 88,200バイト/秒
・60分のデータ量
 88,200バイト/秒×60分 = 88,200バイト/秒×3,600秒= 317,520,000バイト≒320MB

 よって、正解はウとなります。

 音声データをディジタル化する際の手順は、以下のようになります。

標本化:連続的なアナログ値を、一定の時間間隔で区切ること
量子化:区切られた「ある瞬間」の音を数値化すること

 なお、条件がモノラルではなく「ステレオ」と出題された場合には、データ量はモノラルの2倍です。計算結果に「×2」とすれば算出できます。本問の条件で「ステレオ」だった場合には、結果は640MBとなります。

鈴木 啓一郎(すずき・けいいちろう)
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストのインストラクタ。新入社員研修や各種ベンダー試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験などの対策研修も手がけている。ITストラテジスト、システム監査技術者などの資格を所持。