米グーグルがオープンソースで開発を進めているモバイル機器向けOS「Android」。その最新バージョンが「Android 4.0」である。連載第5回に引き続き、Android 4.0のx86パソコン向けOSイメージを米オラクルの無償仮想化ソフト「Oracle VM VirtualBox」(以下、VirtualBox)の仮想マシンにインストールする方法を紹介していく。
仮想マシンの電源を投入してOSインストール開始
前回は、OSインストール用のISOイメージファイルを入手し、Android 4.0向けにVirtualBoxの仮想マシンを新規作成、設定を施すところまでを解説した。ここまで作業を終えれば、OSインストールを始めるための準備は万端である。VirtualBoxマネージャーの「起動」ボタン(右向きの矢印アイコン)をクリックして仮想マシンの電源を投入しよう(写真1)。
電源を入れると、仮想マシンのモニター画面を表すウィンドウが新たに開き、通常のパソコンと同じように仮想マシンが起動し始める。このとき、画面のカラーモードの違いに関するメッセージが表示されるが、気にせずダイアログを閉じて構わない。前回までの作業を記事の手順通り実施していれば、すぐにCD/DVD(ISOイメージ)からブートしてAndroid OSのインストールメニューが表示されるはずだ(写真2)。
もし、メニューが表示されない場合は、(1)インストール用ISOイメージを正しくダウンロードできていない(途中で切れてファイルが壊れているなど)、(2)インストールメディアとしてISOイメージを指定していない---のどちらかである可能性が高い。ファイルサイズをチェックしたり、仮想CD/DVDドライブのイメージ読込先設定(第5回で解説)を確認したりしてみよう。
仮想マシンの新規作成直後なので可能性はかなり低いものの、何かの弾みに「CD/DVDドライブの起動優先順序」が仮想ハードディスクよりも下になってしまっており、CD/DVDからのブートに失敗しているというケースも考えられる。
念のため、マネージャーから設定の「システム」カテゴリ内にある「起動順序」の項目(写真3)を確認し、もし変わっていたら右脇の矢印ボタンで「CD/DVD-ROM」をハードディスクより上に変更する(注:仮想マシンの電源OFF時のみ変更可能)。仮想マシンをリセットして(「仮想マシン」メニューから「リセット」を選択)、再起動直後に「F12」キーを押し、起動ドライブを一時的に「CD-ROM」に変更する手もある(写真4)。