2007年に刊行した書籍の増補改訂版で、携帯電話網の仕組みをわかりやすく解説する。最も大きな変化は、LTEの詳細な説明が加わったこと。例えばLTEの多重化方式OFDMは「周波数利用効率が高く、干渉に強い」と紹介されることが多いのだが、その理由をきちんと説明するのは難しい。こうした複雑な高速化技術を、省略したりごまかしたりせず、第6章をまるごと使って丁寧に説明してくれるのが嬉しい一冊だ。

携帯電話はなぜつながるのか 第2版

携帯電話はなぜつながるのか 第2版
中嶋 信生/有田 武美/樋口 健一著
日経BP社発行
2520円(税込)