メールシステムに関しては、「自社でメールサーバーを構築・運用している」という回答が6割近くを占めた(図1)。パソコンの台数別に見ると、大規模になるほど自社構築の割合が高く、小規模の企業では通信事業者やデータセンターなど外部サービスの利用率が高かった。パソコン台数が大規模な企業ほど、メールサーバーを自社でコントロールしていることがわかる。規模の小さい企業では専任のシステム担当者が不在なため、運用を外部に任せるケースが多いのだろう。
大規模な企業で運用を外部に委託しない理由として「セキュリティポリシーの観点から、メールのアウトソースが難しい」「メールシステムがイントラネットで利用する業務アプリケーションなどと連携している」といったケースも考えられる。
メールシステムの全面委託が難しい企業は、ウイルス対策や迷惑メール対策など一部のセキュリティ機能から導入するという手がある。本誌コラムの「ネット構築の現場から」で以前紹介した事例では、迷惑メール処理の負荷でメールサーバーが重くなったため、プロバイダーの迷惑メール対策とウイルス対策システムを通してから受信するようにしたところ、状況が改善したというケースがあった。