ブランク氏による「リーン・ローンチパッド・クラス」は、この1年間でスタンフォード大学やカリフォルニア大学バークレイ校などの50チームが受講しました。今回の投稿では、このうちスタンフォード大学の5チームのプレゼンテーションを紹介しています。ブランク氏は、一連の活動を通じて自分たちも成長しているとも語っています。(ITpro)

 今回の投稿は、スタンフォード大学工学部のリーン・ローンチパッド・クラスの最終報告の前編で、5チームの成果を紹介します。

 今日の私は、20年前に戻ったような気がしています。最初のリーン・ローンチパッド・クラスで10チームを教えてから、1年しか経っていないとは信じられません。私たちが学んだことを知ってもらうために、各クラスのセッションをブログに投稿、そのときに使ったスライドはこちらで見られます。

 その後、私たちは50チームにリーン・ローンチパッド・クラスを教えました。その内訳は、NSF(全米科学財団)のイノベーション部隊(I-Corps.)の21チーム、カルフォルニア大学バークレイ校/コロンビア大学のMBA合同クラスの11チームと、バークレイ校のMBAと工学部の9チームと、スタンフォード大学工学部の新規の9チームです。

 2012年3月の終わりには、NSFのインノベーション部隊の次の25チームが、前回よりも増強された形で登場します。NSFは、一流大学の2校からアントレプレナーシップの教授を選出し、その教授たちもクラスに参加します。その目的は、教授たちに今回のクラスを観察してもらい、NSFイノベーション部隊の次の50チームの科学者とエンジニア・チームを7月に招いて、教えてもらうことです。このプロセスは、新しい生徒と新しい大学のアントレプルナーシップ教授チームを四半期ごとに迎え、繰り返されます。

 2012年には、NSFのイノベーション部隊の175チームに対して、リーン・ローンチパッド・クラスを教えます。同時に、リーン・ローンチパッド・アントレプレナーシップ・カリキュラムを全米の大学に広げます。

スタンフォード大のリーン・ローンチパッドの報告

 このクラスは、アントレプレナーが混沌の世界の中で確実性を求めるときに必要な心の持ち方、すばやい反応、俊敏性、弾力性などを開発するために用意されたもので、強烈で意図的な経験に基づいています。学生たちは、ここで新しい会社を創業するための実地経験を会得します。スタートアップ企業は、「製品や顧客、流通チャネルなどが分かっていて、後は計画を実行すればよい」という組織ではないとの前提に立っています。現実のスタートアップとは仮の組織にすぎず、拡張と繰り返しが可能なビジネスモデルを、遂行ではなく探し求めるために作られたものです。

 それでも、このクラスはインキュベーター(事業の養成機関)ではありません。私たちは、生徒に顧客開発、アジャイル開発、ビジネスモデルとピボットを統合した方法論を教えようとしています(スライドと講義要目)。私たちの目標は、生徒たちに対してアントレプレナーシップの技能や科学、戦略を教え、それによって生徒たちの初期段階のベンチャーへの認識を、永久に変えることです。

 しかも、それを8週間で成し遂げるのです。

EngineKitesチーム(訳者注:カイトボード向けのカイト(凧)を製造/販売する事業)

 カイトボードのスタートアップなんて、カルフォルニアでしか考えられませんね!このチームは、50人以上のユーザーと、3社のメーカー、25社のパートナー候補、22人の専門家、さらに115人の見込みユーザーと面談しました。加えて、チーム・メンバーは頻繁にビーチを訪れました。彼らの製品のビデオを必ず見て下さい。

 スライド・プレゼンテーションは、こちらで見られます。製品のビデオは、こちらにあります。エンジンカイトの「顧客探しの物語風ブログ」はこちらでご覧いただけます。

Syncチーム(訳者注:男女のパートナーが、スマートフォンで手軽にお互いの関係を、より密接で健全なものにするモバイルアプリ事業)

 Syncは、74人の顧客と10人の専門家と面談し、さらに103人の顧客にアンケート調査しました。

 スライド・プレゼンテーションは、こちらで見られます。Syncの「顧客探しの物語風ブログ」は、こちらでご覧いただけます。