今回はまず、米グーグルに関わる話題を取り上げる。

 グーグルが3月から適用しているプライバシーポリシー改訂に対してプライバシーを懸念する声が一層高まっている。新ポリシーでグーグルは、同社の様々なサービスから入手したユーザー情報を統合する。これにより、詳細なユーザー像を作り上げられる可能性が広がる。ただ、グーグルが収集するユーザー情報を制限する手段がないわけではない。スロバキアのイーセットのセキュリティエバンジェリストであるStephen Cobb氏は、その手順をブログで解説している。

 まず最初にグーグルの「ダッシュボード」機能にサインインする。Cobb氏は、グーグルがユーザーデータにどのように関わっているか気にしていないユーザーでも、ダッシュボードを確認するべきだとしている。

ダッシュボードページ

 ダッシュボードのページには32もの項目が並べられ、「他15件のサービスは、このダッシュボードではまだご利用になれません」と注釈が付いている。

 この中でCobb氏の興味を引いたのは、「アカウント」項目の「アカウントへのアクセスを許可されたWebサイト」リンク。リンクをクリックすると、「connect.thedailyshow.com」「socialize.cnet.com」など、アクセスを許可した覚えのないサイトが承認済みサイトとして表示されていた。もちろん、Cobb氏はこれらの承認を取り消した。取り消しの手続きは簡単だったが、ページ内の説明が不十分だと同氏は指摘している。

Cobb氏が承認したことになっているサイト

 「Web履歴」項目では、ユーザーが何を検索したかという情報を保存している。「アイテムの削除またはWeb履歴のクリア」リンク先で「停止」ボタンをクリックすると、検索履歴は保存されなくなる。「Web履歴をすべて削除する」をクリックすれば、過去の履歴もすべて消去される。

アイテムの削除またはWeb履歴のクリアのページ

 オンライン検索をグーグルに追跡されないようにするほかの手段としては、アカウントにサインインしない状態で検索を実行する方法がある。「iPhone」など米アップルの「iOS 5」デバイスでグーグル検索を使用しているユーザーなら、「Safari」ブラウザーの「プライベートブラズ」モードを有効にする手もある。