前回、システムの企画など上流工程の職種ほど、やりがいを感じやすいことを述べた。ただし、ソフトウェアデベロップメントは状況が異なる。約半数の49.0%が「大いに、やりがいがある」または「やりがいがある」と回答したのだ。

 これはITスペシャリストやアプリケーションスペシャリストを上回る。自分のスキルがものづくり(システムづくり)に直結していることを実感できることなどが、やりがいを感じる理由でありそうだ。

 ソフトウェアデベロップメントでやりがいを感じている割合は、2009年の調査と比較しても2.3ポイント上昇した。システム企画・開発に関連する職種は、軒並みやりがいを感じている割合が下がっているにもかかわらず、である。例えば、コンサルタントは5.8ポイント減、ITアーキテクトは5.0ポイント減、アプリケーションスペシャリストにおいては10.0ポイントも減少した。

 ソフトウェアデベロップメント以外の職種では、セールス(3.1ポイント増)、カスタマサービス(3.0ポイント増)、品質保証(6.1ポイント増)において、仕事に対するやりがいを感じる割合が2009年よりも増えた。

スキルアップで意識向上

 スキルレベル別では、レベルが上がるほどやりがいを感じる割合が増える(図1)。未経験レベルで仕事に「大いに、やりがいがある」、または「やりがいがある」と回答したのは39.3%。これがスキルレベル1では37.6%と微減するが、ここから先はレベル2(38.3%)、レベル3(47.3%)、レベル4(60.0%)、レベル5(81.9%)と増えていく。

図1●スキルレベル別に見た、仕事に対する「やりがい」
図1●スキルレベル別に見た、仕事に対する「やりがい」
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 スキルレベルが3から4、4から5に上がる段階で、やりがいを感じる割合が急上昇する。