米マイクロソフトは2012年2月29日(現地時間)、スペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2012」において、「Windows 8 Consumer Preview」を発表した。前回の「Windows 8 Developer Preview」のときは英語版のみだったが、今回は日本語版も用意され、完全な日本語環境でWindows 8を試すことができる。そこで今回から「Windows 8試乗会」と題して、年末までには発売されるであろう「Windows 8」の操作方法を、Consumer Previewを使って体験していこう。まず1回目は、「Windows 8 Developer Preview」をテストする環境を構築したい。

インストールの前にWebで条件を確認

 Windows 8のDeveloper Preview(DP)版が発表されたのは、昨年の9月に開催された開発者向けカンファレンスBUILDでのこと。マイクロソフトは、基調講演の中で「次のリリースは、2012年の2月下旬」と発表していたので、2月29日のリリースはまさにギリギリ間に合ったといったところ。うるう年も手伝って、何とか約束を守った格好だ。

 マイクロソフトは、今回の発表会で「Windows 8 Consumer Preview(CP)版は、DP版に対して10万を超える変更を加えた」と自負し、ネットを経由してアプリのダウンロード販売が可能な「Windows Store」をテスト的にオープン、さらに「最新のInternet Explorer 10も搭載した」と伝えている。

 この発表を聞いて、筆者もすぐにインストールを試みることにした。まずはシステム要件などをチェックするため、「Windows 8 Consumer Preview:よく寄せられる質問」にアクセスした(図1)。このページは、一般ユーザーに広くWindows 8 CP版を利用してもらうため、様々な情報をFAQ形式でまとめたものだ。もしこれからCP版のインストールを考えているなら、先にこのページに目を通した方がいいだろう。

図1●Windows 8 Consumer Previewのサイトにある「よく寄せられる質問」のページ<br>一般ユーザーの疑問に答える形で、システム要件やアップグレードの際の注意点などインストールに役立つ様々な情報を掲載している。
図1●Windows 8 Consumer Previewのサイトにある「よく寄せられる質問」のページ
一般ユーザーの疑問に答える形で、システム要件やアップグレードの際の注意点などインストールに役立つ様々な情報を掲載している。
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 早速システム要件を確認したところ特にDP版と変更はないようなので、この発表に合わせて購入しておいた「スレートPC(タブレット型パソコン)」にインストールしてタッチジェスチャーによる解説を・・・と思ったのだが、ここで「ハッ」と我に返った。

 「Consumer Preview」と名乗ってはいるが、「ベータ版」であることには変わりがない。致命的なバグが残っているかもしれない。それにスレートPCはまだそれほど一般的ではない。ということで、もう少し気軽に誰でもWindows 8 CP版を試してもらえるように、まずは仮想マシンへのインストール方法と動作確認から解説することにしよう。