2012年2月24日、OESF(Open Embedded Software Foundation)が自らの活動を報告するイベント「OESF Progress Conference 2012」を開催した。OESFは、「携帯電話以外」へのAndroidの応用を推進する団体である。組み込み応用に関する技術開発、教育事業、資格認定事業を手がけ、台湾、ベトナムなどアジア諸国に支部を持つ。

 イベント基調講演では、医療分野、教育分野へのITの取り入れの動きを中心に紹介した。Androidは、これらの分野でも着実な地位を占めつつある。

 このイベントの冒頭で、OESF代表理事の三浦雅孝氏は、Androidスマートフォンが累計2億5000万台という規模に成長しただけでなく、携帯電話以外の分野へのAndroidの活用が盛んになっていることを報告した。カラオケ用機器、飲食店のオーダーエントリー端末、腕時計型のAndroid機器、Androidと接続できる電子レンジや冷蔵庫なども登場している。電子書籍端末もAndroid搭載のKindle Fireがヒット中だ。エプソンのAndroid搭載のメガネ型ディスプレイMOVERIOのような製品も出てきた(関連記事:Android搭載メガネ型ディスプレイで、2012年を“電脳めがね”元年に)。この日のイベントの展示会場では洗面台の鏡がディスプレイを兼ねる「Android洗面台」が展示されている。さらに、今年は自動車分野へのAndroidの応用が進むとの期待が高まっている。こうしたAndroidの状況を報告し「テクノロジを公開して、パートナーを作ってください」と呼びかけた。

写真●展示会場で人気を集めた「スマート洗面台」(セラクが出展)
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