前回は、企業が自社の戦略・施策にソーシャルメディアを含むデジタルを用いたアプローチを組み込む際、まずはオウンドメディアをきちんと作ることこそが重要ということを書いた。今回は、それに続くオンライン上のコミュニケーションの基盤を確立させる話を書こうと思ったが、予定を変更してつい先日に大きな仕様変更が発表されたFacebookについて、少し考えてみよう。

 TwitterやFacebookをはじめとして、既に企業でソーシャルメディアを活用している件数も増えてきている。だが、『これらのチャネルをどのように組み合わせていくか』について考えたことはあるだろうか。

きちんとした戦略を立てることがより重要に

 「ソーシャルメディアを使って情報を発信する」と一言で言っても、そのやり方は様々だ。ソーシャルメディアを効果的に活用したコミュニケーション活動を実践していくのであれば、自分たちの持っている情報を、どのような形で伝えるかによって、ツールやプラットフォームも使い分けなくてはいけない。このこと自体は、少なからずイメージできるだろう。

 ただ、それがなかなか実践に至っていない面もあるかもしれない。現実には、TwitterアカウントでもFacebookページでも、まずは開設させてから、その後で何をやっていくかを考えるというように順番が前後しているケースも少なくない。そうこうしている間に、日々のオペレーションに追われてしまい、明確な戦略を立てられない状態でズルズルと引っ張っていってしまう例もいくつか見かけられる。

 そのような状況下で発表されたのが、今回のFacebookの仕様変更である。Facebookの大幅な仕様変更については、様々なニュースやブログなどで解説されているので、既に読んでいる人もいるだろう(関連記事:Facebookがブランドページのプロフィールをリニューアルへ、「Timeline」を導入

 実はこの仕様変更は、企業によるFacebookの利活用という点を考えた場合、かなりのインパクトをもたらす可能性もある。結論から言えば、以前にも増して「きちんとした戦略および運営体制を固めておくことが強く求められる」ことになるだろう。