2012年2月18日、土曜日の昼下がり。名古屋市にある愛知工業大学・大学院本山キャンパスの講義室に、およそ30人がノートPCとAndroid端末を携えて集まった(写真1)。皆、Android名古屋つくる部(通称「つ部」)が主催する「第4回名古屋Android勉強会 ADKハンズオン」の参加者である。

写真1●Android名古屋つくる部が開催した「第4回名古屋Android勉強会 ADKハンズオン」の一コマ
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 「つ部」は文字通り、Androidアプリを作る人たちの集まり。2010年に結成され、勉強会や温泉での開発合宿、流しそうめんなどの活動を行なっている。メンバーが共同で作ったアプリもある。カップラーメンのバーコードを読み込むだけで適したゆで時間を設定するタイマーアプリ「みんなのラーメンタイマー」だ。

ADK互換モジュールの組立から

 今回の勉強会は「ADK(Open Accessory Development Kit)」の仕組みと使い方を紹介するために開催された。ADKとは、Android端末と電子機器を連携させるために米Googleが取り決めた枠組みのこと。同社が2011年5月に正式発表して以来、Android向けの周辺機器を開発しやすくするための“切り札”として国内外で注目を集めている。

 通常、こういった勉強会はプレゼンテーションやプログラミング講習、あるいはハッカソンやアイデアソンの形をとることが多い。だが今回はひと味違った。講師を務める「まごろく」氏が用意したオリジナルのADK互換モジュール(写真2)を、自分で組み立てるところから始まったのだ。同氏の指南のもと、基板にマイコンやコンデンサ類、LEDを一つひとつ取り付けていった(写真3)。

写真2●参加者に配布されたオリジナルのADK互換モジュールキット
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写真3●1つひとつの部品を自分で基板に差し込んでいく
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