日本放送協会(NHK)は2012年2月23日、静岡大学電子工学研究所と共同で、動きの速い被写体も鮮明に撮影することのできる、フレームレートが毎秒120フレームのスーパーハイビジョン(SHV)カメラ用CMOS イメージセンサーを開発したと発表した(写真)。受光面のサイズは21.5mm×12.1mm、階調は12ビット、駆動電力は約2.5Wである。

写真●今回開発したスーパーハイビジョンカメラ用イメージセンサー
写真●今回開発したスーパーハイビジョンカメラ用イメージセンサー
[画像のクリックで拡大表示]

 このセンサーを搭載したカメラでは、約3300万画素のSHVの動画像を従来の2倍の毎秒120フレーム(順次走査)で撮影できる。SHVのイメージセンサーは画素数が多く、これまで高速で動作させることが困難だった。今回、各画素から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する回路(A-D変換回路)や、デジタル信号をセンサーから出力する回路(信号出力回路)を新たに開発することで、イメージセンサーの高速動作を実現した。

 NHKは今回の成果を国際会議「IEEE International Solid-State Circuits Conference(ISSCC2012)」で報告した。NHK放送技術研究所の一般公開(2012年5月24~27日開催)でも展示する。

[発表資料へ]