アプリのデザインは単に見栄えがいいだけでなく、初めてのユーザーでも分かりやすい必要があります。Androidでは複数のアプリが協調して動作することがあるため、プラットフォームの慣習に従い一貫性のあるユーザーインタフェースを持つことも大切です。
Googleは2012年1月、使いやすく一貫したデザインを持つAndroidアプリの開発を支援するサイト「Android Design」(写真)を公開しました。Android Designでは、快適で効率よく使いやすく、あらゆる環境で美しいデザインを持ったアプリを作るための一般論からAndroid特有の注意点まで概要が解説されています。また、Android 4.0でのデザインの大きな変更についても紹介しています。
この連載では、Android Designの全体像と、重要なポイントを解説していきます。Android Designの全文についてはオリジナルのサイトまたは、筆者が翻訳したページをご覧ください。
これらの決まりを守らなかったためにAndroid Marketでリリースできないと言う事はありません。しかし、ユーザーの評価を得て成功を収めるアプリを作るためには必ず理解しておく必要があります。
Android Designは大きく5つの章に分かれています。
「第1章 GET STARTED」はAndroid4.0をデザインした時の手法を基にアプリをデザインする上での注意点と目標についての説明です。Android特有の点だけでなく、一般的なことについても記述しています。
- Creative Visionではデザインの目的について3つの原則を記述しています。
- Design Principlesではクリエイティブビジョンでの目的に対してどのような手法をとるべきかについて記述しています。
- UI OverviewではAndroidと一般的なAndroidアプリのUIについて記述しています。
「第2章 STYLE」は美しく、一貫性のあるデザインを持たせる方法についての説明です。
- Devices and Displaysでは複数の画面に適合するアプリの作り方について記述しています。
- ThemesではIce Cream Sandwichで導入されるHolo LightとHolo Darkが紹介されています。
- Touch Feedbackではタッチパネル特有の問題とどのように解決するかについて記述しています。
- Metrics and Gridsではディスプレイの密度に依存しない画面の作り方と、タッチパネルUIでの重要な単位「48dp」について記述しています。
- TypographyではIce Cream Sandwichで導入されるRobotoフォントの紹介とデフォルトの色、サイズについて記述しています。
- ColorではAndroidアプリでどのような色を使うかについて記述しています。
- IconographyではAndroidの各部で使われるアイコンについてどのようにデザインすべきかについて記述しています。
- Writing StyleではAndroidに限らずスマートフォンで適切な文章の書き方について記述しています。