今週公開の記者の眼『日本に籠もるか、アジアで伸びるか』で述べられているように、国内大手のITベンダーやユーザー企業では、「アジア」を意識したIT人材育成を始めている。社員をアジア地域のプロジェクトに送り込み、外国人と一緒に仕事をさせるのだ。
背景には、日本企業のアジア進出が急ピッチで進んでいることがある。アジア地域でのシステム構築を任せられる人材が、ユーザー企業にもITベンダーにも求められている。
皆さんの会社がアジアとつながりがあるかどうかは別にして、これからの時代、成長の機会を求めて日本とアジアの関係はどんどん緊密になっていく。それゆえに、私たちはもっとアジアの国々について学ぶべきではないだろうか。
アジアでは、国によって文化や習慣が大きく異なるのはもちろん、同じ国の中でも地域によって「別の国」のような様相を示すことがあるという。オフショア開発などで30年の経験を持つ岡崎邦明氏の連載「海外アウトソーシングの落とし穴」(2006年3月~09年3月連載)では、岡崎氏がアジアで奮闘し、そこで得た相互理解のための知見を多数紹介している。この週末、“アームチェアトラベラー”(あるいは“アームチェア・ビジネストリッパー”?)としてアジアの旅に出かけてみてはいかがだろう。
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