レストラン・エクスプレス、特定非営利活動法人のドットNET分散開発ソフトピア・センター、ケーブルネット鈴鹿(CNS)、東京ケーブルネットワーク(TCN)の4社は共同で、ケーブルテレビのコミュニティチャンネルにおけるデータ放送を使い、新しい注文方式の実験として、「テレビで銀のさら」の実証実験を開始した。

 実証実験は、TCNの荒川エリアの中から実施エリアを設定し、コミュニティチャンネル(マイチャンネルあらかわ)を視聴でき、デジタル・テレビがインターネットに接続されている世帯を対象にモニターを募ってきた。2月1日から3月末(予定)の間に、実際に注文機能やサービスを使ってもらい意見を募る。TCNのケーブルが引き込まれている世帯であれば利用可能である。

 今回、すしの宅配チェーン「銀のさら」を展開するレストラン・エクスプレスなどとこうしたサービスを検討してきたCNSによると、もともとの原点は、会議中に銀のさらによるすしの宅配を注文したことがキッカケだったという。テレビ画面の前で家族がワイワイ協議しながらリモコン操作でメニューを決定し、発注までできるという仕組みである。

 ただし、CNSのエリア内に銀のさらの直営店がなかったことから、日ごろから人材交流や番組交流を行う提携関係にあり、コミュニティチャンネルにも力を入れているTCNと相談し、TCNのエリア内にある銀のさら直営店の宅配エリアで実証実験を行うことになった。TCNは、インターネットに接続を前提にした「町会情報」をデータ放送で提供するなどしており、テレビのインターネット接続推進に向けた取り組みを行っていた。共同実験を進める4社は、今回の実験を第一弾と位置づけており、使い勝手などユーザーの反応を見てサービスの進化などを検討する。

 TCNとCNSは、地元密着型サービスの拡充に力を入れる方針で、コミュニティチャンネルやデータ放送の拡充を検討している。発展形として買い物支援といった展開なども視野にいれながら、今回の実験に取り組んでいく。