前回前々回はスマートフォンの仕事での利用にフォーカスを当て、使用アプリの実態を調査した。今回と次回はプライベート利用に絞って、アプリの利用状況について回答を得た。今回はプライベートでのアプリ利用率、課金アプリのカテゴリー、アプリ認知のきっかけなどを見ていく。

調査概要プライベートでのスマートフォンアプリ利用に関する調査
主催モバイルマーケティング・ジャパン、ネットマイル
対象ユーザー「スマホリサーチ」パネル(共通ポイントプログラム「ネットマイル」会員約450万人の中から抽出したスマートフォンユーザー)
調査期間2012年1月31日~2月2日
方式インターネット調査(回答はすべてスマートフォンから得たもの)
有効回答数953

iOSユーザーは「ユーティリティ」「ゲーム」アプリに課金

 ユーザーはプライベートでどんなアプリをよく利用しているのだろうか。OSに関係なく見ていくと、スマートフォンユーザーが利用しているアプリのカテゴリーは「ニュース・天気予報」が最も多く78.2%(図1)。次いで「ユーティリティ」「コミュニケーション」「ゲーム」がそれぞれ7割近くとなった。OS別に見ると、すべてのカテゴリーでiOSユーザーの利用率がAndroidを上回り、特に「写真」「音楽」のアプリで差が目立つ。

図1●プライベートで活用しているアプリ(有料・無料含む)
図1●プライベートで活用しているアプリ(有料・無料含む)

 有料アプリに限って見ると、全体では「コミュニケーション」(25.9%)、「ユーティリティ」(20.3%)が高い傾向にある(図2)。ユーザーがお金を出してよいカテゴリーのアプリか否かだけではなく、どこまでユーザーに「無料で当たり前」と思われている分野かどうかが影響していると考えられる。

図2●プライベートで活用しているアプリ(有料のみ)
図2●プライベートで活用しているアプリ(有料のみ)

 OS別に見ると、図1よりもさらにiOSユーザーとAndroidユーザーの差がはっきり出た。iOSユーザーは「ユーティリティ」(37.8%)、「ゲーム」(33.1%)、「写真」(25.3%)をはじめ、有料アプリの利用率が非常に高い。この結果を見ると、iOSとAndroidの各ユーザーは、現時点ではアプリ課金に対する考え方に違いがあるようだ。これは各プラットフォームのアプリマーケットの使いやすさなども影響しているだろう。