企業や政府機関へのサイバー攻撃が相次いでいる。2011年8月に発覚した三菱重工業への攻撃では、戦闘機や原子力発電所の設計情報など安全保障上重要とされる情報が窃取された恐れさえある。同年10月には衆議院で公務用パソコンがマルウエアに感染して、議員の文書やメールが盗み見られるリスクにさらされていた。こうした機密情報を狙うサイバー攻撃が「標的型攻撃」だ。巧妙な手口で特定の個人、組織を狙い、企業の機密情報を盗み出す。本特集では標的型攻撃のトレンドと、その対策について解説する。

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