アイスブレーカーとは、「会議や講演で、参加者がリラックスして望めるように行う簡単なアクティビティ」のことです。プロジェクト成功率を高めるためにファシリテーションを駆使しているケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズでは、このアイスブレーカーも活用しています(関連記事『ケンブリッジ・ファシリテーション研究所』)。第2回は、会議に役立つアイスブレーカーを紹介します。

*  *  *

 アイスブレーカー は一般的に、参加者同士が初対面の会議のときに、抵抗感を無くしリラックスさせる効果があるといわれています。では、初対面で無くなればアイスブレーカーは不要なのでしょうか。

 プロジェクト活動の中では、同じメンバーで複数回会議を重ねます。特に期間の長いプロジェクトでは回数もより多くなり、定例の会議もあります。当然、何度もやっていれば慣れてきて、初対面のときのような雰囲気の固さも無くなってきます。最初は会議でほとんど発言のなかったメンバーも、当たり前のように発言するようになっていることでしょう。

 しかし、例えば午後一の会議は、食後のせいか、なんとなくだるい感じの雰囲気になっていることがありませんか。そんなときにアイスブレーカーで軽く笑いを誘えば、気だるい雰囲気が解消されます。そうです、日々の会議にもアイスブレーカーを取り入れれば、また違った効果が得られるのです。

 テーマを変えながら続ければ、「次のアイスブレーカーは何だろう?」と興味を喚起し、毎回の会議が楽しみになっていきます。ですからケンブリッジは、プロジェクト途中の会議でもアイスブレーカーを活用しています。

 ただ会議のたびにアイスブレーカーを考えるのは、けっこう大変です。そこで、ケンブリッジがプロジェクトで実際に実施して、評判のよかったアイスブレーカーを幾つか紹介しましょう。

【心理クイズ】
 誰もが一度はやったであろう心理クイズ。これもアイスブレーカーのテーマに使えます。当たっているか外れているかはともかく、意外な回答が出るなど、けっこう盛り上がります。

 例えば、一番大事にしているが何かを診断する心理クイズ。マイホームパパ的なメンバーの診断結果が、実は家族でなくお金が一番大事という結果になってしまうこともあります。参加者が何度か顔を合わせ、お互いのことを多少分かってきた頃によいテーマです。

 心理クイズのネタはネットで検索すれば色々見つかります。仕事のタイプ診断など比較的まじめなものから、恋愛に関するものなど多種多彩です。会議の内容や参加者に合っていそうな問題を選びましょう。

【絵を描く】
 参加者全員に紙とペンを配り、あるテーマにそった絵を描いてもらいます。そして描いた絵を集め、それぞれの絵を誰が描いたのかを当てるというアクティビティです。

 テーマは何でもよいでしょう。例えば、あるプロジェクトでは、クリスマスの時期だったので「トナカイ」をテーマにしてみました。システム構築のプロジェクトなら、システムのロゴマークやアイコンのデザインを描いてみるのも、面白いテーマです。

 絵を描くという機会は案外ないだけに新鮮味があります。中には奇抜な絵を描くメンバーがいることが分かって盛り上がります。