「アイスブレーカー(Icebreaker)」という言葉をご存じでしょうか。アイスブレーカーとは、「会議や講演で、参加者がリラックスして望めるように行う簡単なアクティビティ」のことです。プロジェクト成功率を高めるためにファシリテーションを駆使しているケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズでは、このアイスブレーカーも活用しています(関連記事『ケンブリッジ・ファシリテーション研究所』)。ファシリテーションの効果を高めるアイスブレーカーを紹介します。

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 アイスブレーカーは、アイスブレイクと呼ばれることもあります。ですが英語では「Icebreaker」が正しいので、ケンブリッジではアイスブレーカーと呼んでいます。アイスブレーカーにはいろいろなアクティビティがあります。一般的なのは、会議の冒頭での簡単なゲームやクイズ、会議参加者による自己紹介などです。

 ケンブリッジでは、プロジェクト活動における様々な会議の場でアイスブレーカーを活用しており、その効果については身を持って体験しています。例えばこのような効果があります。

●発言が活発になるなど会議の生産性があがる。
●顧客との関係がより親密なものになる。

 アイスブレーカーには、プロジェクトの初期段階で有効なものもあれば、会議(ケンブリッジでは「セッション」と呼んでいます)に役立つアイスブレーカーや、メンバーを知るのに役立つアイスブレーカーもあります。本稿では、それぞれのアイスブレーカーを紹介するとともに、アイスブレーカーを有効活用するためのツボを紹介していきます。

 第1回は、プロジェクトの立ち上げ時期に適したアイスブレーカーです。

 プロジェクトの立ち上げ時期といえば、アイスブレーカーのような行動に慣れていない参加者もいれば、そもそもアイスブレーカーがどのようなものかを知らない参加者もいます。そんな状況にあっては、会議の種類、参加者の人数、参加者の特徴などに合わせて、テーマを選択することが重要です。そんな時期に効果的なアイスブレーカーを幾つか挙げてみましょう。

【キックオフミーティングのアイスブレーカー】
 ケンブリッジが参画するプロジェクトでは、最初にクライアントとケンブリッジのメンバー全員が参加するキックオフミーティングを必ず開催します。そこでは、プロジェクトオーナーから一言いただいたり、ゴール(目標)を共有したり、参加者全員が決意表明をしたりします。みなさんの会社でも、同じようなキックオフミーティングを開いていることと思います。

 キックオフでのアイスブレーカー。ちょっと考えてみると難しい気もします。「これからプロジェクトが始まるぞ!」と、強い意気込みをもって望んでいるメンバーの前でアイスブレーカーなどをやっては、かえって“シーン”となってしまわないか、“イラっ”とされてしまわないかなど不安がよぎりますものね。

 そんなキックオフにもお薦めのアイスブレーカーがあります。それは、「プロジェクト名を決めるアイスブレーカー」です。