2011年からスタートした「長期経営構想フェーズII」の重点戦略の中で、「サービス事業会社化」や「グローバル化」に取り組んでいる。2012年は、ITソリューション事業を軸にこの二つのテーマに注力し、ビジョンである「グローバルな視野をもったサービス創造企業グループ」へ変革していく。

 一つめのサービス事業会社化では、2012年秋に完成予定のデータセンターを基盤に、クラウドサービスやシステム運用サービス、データセンターサービス、BPOサービスなどのアウトソーシングサービスを強化する。中でもクラウドサービスでは、当社のITサービス共通基盤「SOLTAGE」を核に、キヤノンの強みであるイメージングやプリンティングなどのサービスに加え、他社との協業による競争力のあるサービスを提供していく。

 二つめのグローバル化では、北米や中国などのキヤノンの統括販売会社と連携することで、ITソリューション事業の営業・サポート体制を構築し、海外展開への足場を固めていく。特に、アジア圏にある日系の現地企業に対して積極的に提案するとともに、既に展開している中国の拠点拡充を含めて、新たな拠点展開を検討していく。加えて、キヤノンの生産革新のノウハウを生かした製造業向けソリューションをグローバルに展開していきたい。

 ITグループ8社11拠点を3拠点に集約するなど、グループの事業再編や事業投資も積極的に進め、顧客満足度の向上を図っていきたい。