2011年を振り返っての自己評価は、80点を合格点として「70点」。東日本大震災や節電、円高など厳しい状況が続いたが、次年度の新たなスタートに向けて準備ができた。

 2012年は、国内SI(システムインテグレーション)中心のビジネスモデルから、グローバル化とサービス事業中心への構造転換を引き続き推進する。キーワードは五つある。

 まず「グローバル」。五つの地域・ソリューションを軸に統合・再編するなどガバナンスの強化やグローバルブランドの統一、グローバル事業連携の推進をさらに進めていく。

 二つめは「M2M(マシン・ツー・マシン)クラウド」。共同利用型のM2Mクラウド環境を自社だけでなく他社にも提供し、社会的なビジネスインフラの確立を目指す。クラウド環境を使って収集したビックデータを活用した高付加価値サービスも提供していく。

 三つめは「AMO(アプリケーション・マネジメント・アウトソーシング)」。オフショアのリソースを活用することで、顧客の運用保守コストを削減する。

 四つめは「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」。システム構築・運用で培ったノウハウを活用し、ITに限らないBPOなど付加価値の高いサービスを推進する。

 五つめは「クラウド」だ。デスクトップ管理やメールなど汎用アプリケーションのラインアップは充実してきた。今後は、地図情報やEC(電子商取引)、決済などを利用した個別アプリケーションの拡充を図る。