2012年は、イノベーションを日本から発信する年としたい。ゲームやアニメのシェアが世界的に高いこと、伝統的な芸術や文化も非常に評価が高いことなどを考えると、ソフト分野で日本は弱いと言われる評価は正しくない。日本の技術や文化の優れた点を正しく評価すべきだ。

 注目されている技術手法であるゲーミフィケーションでも日本は良い位置にいる。加えて、日本のおもてなしの文化は世界最高水準だと思う。この両方から、クラウドの分野でも日本は輸出国になり得る。

 法人向けのICTサービス市場はこれからが本番だ。新興市場は最初からクラウドを採用するだろうから、日本は世界市場でシェアを獲得できると考える。その時に必要なのは、イノベーションである。イノベーションは、単一企業から簡単には生まれない。複数の企業が連携して、ようやく実現できると思う。

 クラウドは社会システムになり、社会全体の効率を高めるものになる。弊社の掲げる「ソーシャルエンタープライズ」とは、これからの企業行動、顧客との関係をソーシャルメディアも活用して革新することを意味している。そのためにも、日本のデータセンターを設置した。

 2011年は、これら様々な布石を打てた年だったと思う。2012年は、実現し成功する年。日本の様々な企業と連携を深め、日本発のイノベーションを世界中に広げていきたい。