2012年は、当社にとって創業40周年、日本法人設立から20周年という重要な年である。2011年は震災や不況、円高などIT投資が縮小していると言われていた中で、2桁成長を収めることができた。この勢いを加速させるためには、多様化する顧客のニーズをより的確に理解し、ニーズに対して迅速かつ柔軟に対応していく必要がある。

 どの分野の顧客も、求めているのは「スピード」と「フレキシビリティー」。そうした顧客を支援するには、我々がさらにスピードとフレキシビリティーを持った集団にならなければならない。そのために、社員のスキル向上に取り組む。パートナーとの連携も充実させ、従来の販売方法に加えて、様々な分野のパートナーと協業を加速していく。日本の顧客のニーズをグローバルで共有し、対応していく体制づくりも強化したい。

 2011年には、従来実現できなかった速度でのリアルタイム処理を可能にするインメモリーソフトウエア「HANA」の提供を本格的に始めたほか、モバイル製品を投入した。これらの製品は、2012年が本当の意味で勝負であると考えている。

 グローバルな経営が進み、企業の情報量はより膨大になっている。HANAをデータ基盤として利用すれば、ビジネス情報の取得スピードが大きく上がる。2011年は先進的な日本企業がHANAをいち早く導入してくれた。2012年は、より広範囲の顧客に届けるよう注力していく。モバイル製品も、リアルタイム経営を支えるもう一つの柱として推進する。パートナーとの密接な協業が市場開拓の重要な鍵になると考えている。