2011年に公開されたOSS/Linuxテーマの記事では、Chrome、Android、OpenOffice.og/LibreOffice、Ubuntuなどクライアントのオープンソースソフトウエア(OSS)に注目が集まった。Linuxを採用し世界一になったスーパーコンピュータ「京」の記事も好評を博した。
アクセスランキングのトップとなったのは『【記者の眼】たしかにChrome OSは速かった』。Googleが開発したChrome OS搭載ノートパソコンの発売前に、オープンソース版の「Chromium OS」でその性能や使い勝手を検証した記事だ。2位は『【Linuxレポート】誰でも即席“Androidプログラマ”に、Googleが開発ツール「App Inventor」を一般公開』。プログラムを書かなくとも、パズルを組み合わせる感覚でAndroidアプリを作成できるツールの解説だ。
また5位には『【ニュース】Linuxディストリビューション「Ubuntu 11.10」がリリース、アプリ強化とクラウド対応を推進』が入った。デスクトップ向けで人気のLinux ディストリビューションの新バーション紹介記事だ。
8位は『【ニュース】山形県がOpenOffice.orgを県庁の全パソコンに導入へ、都道府県で初』、11位は『【特選フリーソフト】OpenOffice.orgの派生ソフト LibreOffice』とオープンソースのオフィスソフトに関する記事と、全般的にクライアントに関する記事が上位に入っている。
一方、スーパーコンピュータ「京」に関する記事も人気だった。2年前には仕分けで話題になったが、今年はスーパーコンピュータの世界ランキングで1位を獲得。注目を集めた。「京」の開発者による解説『【スパコン世界一「京」の全貌】「世界最速」を実現したアーキテクチャ』が7位、【スパコン世界一「京」の全貌】新機能満載のCPUとTofuインターコネクトが10位につけた。
オープンソースソフトウエアのあり方に関する記事も多くの読者の支持を集めた。2位の『【記者の眼】ボランティアのオープンソースはもうだめか』は、ボランティアだけで作るオープンソースソフトウエア(OSS)が、企業システムで利用するには難しくなっているのではないかという問題提起を行った記事。3位の『【生越昌己のオープンソースGTD】「××をしてはいけない」---オープンソースにいまだにある誤解』はGPLv3で公開したソフトに広告を入れることは可能、などオープンソースライセンスに関する正しい理解を喚起するものだった。オープンソースは一般に考えられているよりもビジネスに近く、オープンソースに対してビジネスが果たすことのできる役割も大きいことを改めて認識させられる記事だった。