前回までプロジェクトの状況をどのように「確認」すべきかを見てきました。

 確認の目的は、プロジェクトの計画に対する実績を把握し、差異が発生していないか、今後差異が生じる可能性がないかをチェックして、早めに対策を講じていくことです。今回はこれまでに挙げた確認の主なポイントを振り返ってみましょう。

全体的なポイント

・確認のための手順やルールは、計画の段階であらかじめ準備しておくべきです。最終的な「振り返り」の際にはプロジェクトの作業期間を通じての実績データが必要になりますので、実作業開始とともに情報が収集されるようになっていなければなりません。

・準備した手順やルールは、プロジェクトのメンバーに対して十分に周知しておきます。通常は、プロジェクトのスケジュールや体制などの計画内容と併せ、「キックオフミーティング」で説明します。

・手順やルールを検討する際には、“正確”かつ“効率的”に確認が行えるようにしておくことがポイントです。精度の高い情報がなければ的確な判断ができませんし、だからと言ってあまりに複雑な方法だと負荷が大きくなり、ルールが形骸化してしまう原因になります。このバランスを考慮して設計しましょう。