ジャンル:仮想化ソフト
ライセンス:GNU GPLバージョン2
作者:米Oracle社
URL:http://www.virtualbox.org/

 VirtualBoxは、デスクトップ向けの仮想化ソフトである。7月19日に最新版の「VirtualBox 4.1」がリリースされた。インストールしたマシン上で、仮想マシンを実行できる。その仮想マシンでWindowsや別のLinuxを動かせる。

 仮想化ソフトは、OS(ホストOS)上に仮想マシンを動かし、その上で別のOS(ゲストOS)を稼働できるものだ。仮想マシンを利用すれば、他のLinuxディストリビューションを試用したい、アプリケーションの動作を検証したいといった場合でも、新たにパソコンを用意することなく即座に対応できる。

 VirtualBoxは、Linuxのほか、Windows、Mac OS X、Oracle Solarisなど幅広いOSで仮想マシンを実行できる。加えて、これらのOSをゲストOSとして動かすことも可能だ(写真1)。

写真1 Ubuntu 11.04のホストマシンでWindows 7の仮想マシンを起動したところ
写真1 Ubuntu 11.04のホストマシンでWindows 7の仮想マシンを起動したところ
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 VirtualBoxを利用する場合、まず、仮想マシンを作成する。その作成手順は、画面の指示に従って設定を進めるだけ。コマンドラインは一切使わないので初心者にも簡単である。

 VirtualBoxは、2つのパッケージで配布されている。本体となる「VirtualBox platform packages」と、USB2.0対応といった機能拡張のための「VirtualBox Extension Pack」だ。それぞれライセンスが異なるので注意してほしい。

 本体パッケージのVirtualBox platform packagesは、GNU GPLバージョン2のライセンスで配布されている。拡張パッケージのVirtualBox Extension Packは、「VirtualBox Personal Use and Evaluation License(PUEL)」として配布されており、個人用途や検証用途に限って無償で利用できる。

 2011年7月19日に、最新版のVirtualBox 4.1がリリースされた。仮想マシンの使い勝手やパフォーマンスを高めるいくつかの機能が追加されている。以下では、最新版の新機能を中心に見ていく。