「Sony Tablet S」(写真1)はソニーが販売しているAndroid 3.x搭載のタブレット端末である(NTTドコモからも3G通信に対応したモデルが販売されている)。本連載は、「実際に製品を購入したユーザー」と「Android関連の記事を継続的に執筆している記者」という二つの視点から、同機の使い勝手や機能などを徹底検証するコラムである。

写真1●ソニーのAndroid 3.x搭載タブレット端末「Sony Tablet S」
写真1●ソニーのAndroid 3.x搭載タブレット端末「Sony Tablet S」
液晶が明るくてキレイなので写真ビューアとしても重宝している
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 前回(連載第2回:「極小文字もそのまま読める」、ソニータブレットで“電子読書”を試してみた)のレビューからかなり間が開いてしまったが、ソニータブレット Sの第3回レビューをお届けしよう。

 購入後2カ月以上が経過したが、筆者はその間毎日肌身離さず持ち歩いて使っている。連載第1回で書いた通り、ソニータブレット Sは本体サイズが大きいわりに軽く持ちやすいため、電車の中などでずっと片手で持っていてもほとんど苦にならない点が大変気に入っている。付属のストラップを使えばスマホとの同時利用も可能なほどだ。

 その半面、使っているうちに課題や不満に感じる点もいくつか出てきている。例えばその代表例として「無線LAN再接続の遅さ」が挙げられる。スタンバイ状態から電源ボタンを押してロックを解除した際に、自分が登録している無線LANアクセスポイントになかなか再接続しに行かないケースがあり、気の長い筆者でもちょっとイライラすることがある(写真2)。

写真2●ロックを解除してもしばらく無線LANに接続しに行かない状態が続く
写真2●ロックを解除してもしばらく無線LANに接続しに行かない状態が続くことがある
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 もちろん、OSの設定画面から再接続させたり、無線LAN接続用のアプリやウィジェットを使ったりするなど工夫すればすぐに再接続可能だが、端末の標準状態でこれほど遅いケースがあるのはやはり気になる。おそらく無線LANの状態監視を頻繁に実行するとバッテリーの消費量が大きくなるといった理由からこのようにチューニングしているのではないかと思われるが、仮にそうだとしても最低限ユーザーが調整できる余地を残して欲しいところだ。

 スマートフォンやタブレット端末は、いつでもパッと画面を表示させてすぐ通信できるのが魅力の一つなのに、せっかくのその魅力をスポイルしてしまっているのは非常にもったいない。