電力系統内では需要と供給が常にバランスしていなければならない(関連記事)。供給が不足すると停電するが、供給過多になっても不都合が起こり、停電や火災を引き起こす危険もある。電力会社はいろいろなパラメーターを入力する複雑な予想プログラムと経験から、日、時、分の段階までわずか数%の誤差で需要を予測している。その需要に応じて供給量を制御している。1日の電力需要量は時間とともに変化するが、それを表したのが図1である。

図1●1日の電力需要の変化
図1●1日の電力需要の変化
電力需要とそれを満たす供給のイメージを示すもので、実際の値を正確に表しているものではない。

 数値やカーブの形に違いがあるものの、日米とも1日はおおむね次のように推移する。夜間は需要が少なく、朝から徐々に需要が増加して、午後にピークを迎える。そしてまた夜に向けて需要は減少していく。この需要の変化に対応するために、電力会社は大きく分けて3種類の電源を使い分けて、変化する需要に対応している。図1に示したベースロード電源、ミドルロード電源、ピークロード電源である。