(イラスト・アニメーション:岸本 ムサシ)
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今回の回答者: 松林 泰則 NTT東日本 ブロードバンドサービス部 サービス開発担当 担当部長 |
「ベストエフォート型です」と説明している通信サービスを利用している人は多いと思います。ベストエフォートは直訳すれば“最善の努力”ですが、いったい何を努力しているのでしょうか。
例えば、当社が提供するFTTHサービス「フレッツ 光ネクスト」のベストエフォート型通信には速度保証と品質保証の二つがなく、これらについては“最善の努力”をしています。前者の速度に関する努力は、「できるだけ理論上の最高速度に近づけます」ということ。「下り最大100Mビット/秒のベストエフォート型」の場合は100Mビット/秒が理論上の最高速度となり、サービス事業者はそこに少しでも近づくように努めています。
後者の品質に関しても、できるだけよりよい品質で提供することを意味します。品質には、故障した際の回復時間やサービス稼働率、ネットワーク遅延などがありますが、そのすべてについて努力をしています。
逆に、「これだけの通信速度が出ます」という速度保証が付き、サービス品質を約束したSLA(Service Level Agreement)を設定している通信サービスもあります。そうしたサービスはギャランティー型と呼ばれます。ベストエフォート型は、速度保証や品質保証が設定されていない代わりに、ギャランティー型より安い料金で利用できます。
なお「フレッツ 光ネクスト」には個人向けと企業向けのメニューがあり、ともにベストエフォート型のサービスです。ただし「フレッツ 光ネクスト」では、用途に応じて帯域確保型の通信も提供しています。例えばIP電話サービスの「ひかり電話」に加入している場合、ひかり電話を利用する時に帯域がきちんと確保されます。一定の帯域がないと通話できなくなってしまうためです。
ベストエフォートの対象が何かは、通信サービスによって異なる場合があります。事前にサービス事業者へ確認するとよいでしょう。