ITpro EXPO AWARD 2011で優秀賞を受賞したのが、インターネットイニシアティブが提供する「IIJ GIO仮想デスクトップサービス」だ。展示会ではスマートフォンやタブレット端末、ノートパソコンなど13種類の端末を使って、いつでもどこでも仮想デスクトップを利用できることをアピールしていた(写真1)。
IIJ GIO仮想デスクトップサービスはSaaS型の仮想デスクトップで、サーバー類はIIJのデータセンターで運用する。いわゆる「DaaS」(デスクトップ・アズ・ア・サービス)といわれるサービスである。ユーザーは大きな初期投資なしに仮想デスクトップを利用できる。
XenDesktopとXenAppを用意
仮想デスクトップを実現する基盤としては、米シトリックスの「XenDesktop」と「XenApp」の2種類を用意する。エンジニアや営業担当者など多様な業務を担当する社員向けにはXenDesktopを、定型業務を担う社員向けにはXenAppを使うケースが多いという。
どちらの基盤を利用する場合でも、スマートフォンやタブレット端末、パソコン、シンクライアント端末など様々な端末を利用できる(写真2、写真3)。
DaaSとして提供することで「仮想デスクトップにかかわる見えないコストを削減する」(松本光吉執行役員マーケティング本部長)。
オンプレミスで仮想デスクトップ環境を導入すると、クライアント管理に関わるコストは削減できる。しかし、仮想デスクトップの評価検証やシステム移行、サーバー運用といった“見えないコスト”は増大する。加えて、仮想デスクトップ環境を構築するための初期投資は大きな負担になる。
IIJ GIO仮想デスクトップサービスは月額課金のサービスで、初期費用はオンプレミス導入の場合よりも少なくできる。サーバー運用はIIJが自社のデータセンターで実施するため、ユーザー企業側の負担にはならない。簡単な登録だけで無料のトライアルを利用でき、評価検証が容易というメリットもある。