Linuxコマンドをランダムに“美女”が紹介するWebサイト「美女Linux」を運営するLinuxジャパンの水口克也社長が、初めてコマンドを使うユーザーにやさしく実践的な活用術を手ほどきします。今回は、ディレクトリの作成やファイルのコピーです。

 前回はディレクトリの中のファイルを見たり、開いたりする操作を実施しました。今回は、ディレクトリ作成、ファイルのコピー(バックアップ)、ファイルとディレクトリの移動に進んでいきましょう。

 Linuxを起動してログインすると、Windowsと同様にGUI画面が現れますね。LinuxディストリビューションによってGUIは若干異なりますが、多くはユーザー用のディレクトリ(ホームディレクトリ)がデスクトップ上に表示されています。CentOSでは「ホーム・フォルダ」としてアイコンが出ます。

 このアイコンをダブルクリックすれば、ディレクトリが開いて中にあるファイル群が表示されます。今回はこのディレクトリの下に、画像ファイルをバックアップするための「画像ディレクトリ」を作り、元からある「画像」ディレクトリのファイルをコピーします。もし操作ミスでファイルを削除してしまっても、バックアップしてあれば安心です。

 まず、コマンドを入力するには、「GNOME端末」(あるいは「端末」)を起動します。CentOSであれば、GUI上部の「アプリケーション」メニューから「アクセサリ」を開いて、GNOME端末を選びます。

 前回は「画像」ディレクトリをカレントディレクトリ(自分がいるディレクトリ)にしていました。ログイン直後はホーム・フォルダがカレントになっているはずです。まず「pwd」コマンドで確認します。

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 ここではユーザー名「bijolinux」で登録してありますので、「/home/bijolinux」がホーム・フォルダに当たります。つまり、その配下の「画像」にいるわけです。

 ではホーム・フォルダに移動します。ディレクトリ間を移動するには、「cd」コマンドを使います。今回の場合は上位ディレクトリに移動しますので、それを示す「..」をcdコマンドの後ろに指定します。

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