事業目標の達成や経営課題の解決のためにITを利用しよう、という機運が盛り上がっている。それゆえ、ユーザー企業のシステム部門では、部員が「社内コンサルタント」として活躍することを期待されているようだ。ITベンダーのエンジニアにも、多かれ少なかれ同じような期待をかけるユーザー企業は少なくない。

 しかし、ITエンジニアが一朝一夕にコンサルタントのような「問題解決力」を身に付けられるわけではなかろう。長年の実務を通してITのスキルを身に付けたように、問題解決力も実務を通して身に付けていくしかない。

 連載『コンサルの極意--問題解決力を鍛える』では、現場ですぐに適用できる「問題解決の体系的手法」を基本から解説している。ITエンジニアはシステムを利用するユーザーの問題を整理・分析し、本質的な問題を探り当て、解決するためのスキルを身に付けてほしい。

図●解決すべき「問題」とは何か
図●解決すべき「問題」とは何か

目次

【問題解決のプロセス】
何が問題かを見極め、8つのステップで解決

【問題の認識】
場当たり的な情報収集では失敗、MECEなどの思考技術を駆使

【重要問題の特定】
集めた情報を整理して、問題に優先順位を付ける

【問題の構造分析】
因果関係図で構造を把握、「なぜなぜ5回」で真因つかむ

【改善目標の設定と解決策の立案】
目標設定の4つのセオリーと解決策を生み出す秘訣を知る

【計画と実行】
現場を動かす説明の仕方と計画策定の基本を身に付ける

【実行(顧客企業への提言)】
顧客が頷き受注が成功する必勝プレゼンテーション手法