NTTドコモが直接運営に携わる「dマーケット」。同社初となるスマートフォン向けストアでは、コンテンツ自体がフィーチャーフォン向けストアとは異なり、スマートフォンに最適化されている。特に「BOOKストア」ではそれが顕著だという。同社スマートコミュニケーションサービス部ネットサービス企画担当課長 渡辺英樹氏にマーケットのこれからの展開について聞いた。

(聞き手は大谷 晃司=ITpro

iモード系ストアのサービスと、スマートフォン向けのストアの関係を教えてほしい(第1回 「d」がシンボル、スマホ向けサービス本格始動)。

NTTドコモ スマートコミュニケーションサービス部ネットサービス企画担当課長の渡辺英樹氏
NTTドコモ スマートコミュニケーションサービス部ネットサービス企画担当課長の渡辺英樹氏

 これまでの「ドコモマーケット」が「dマーケット」に変わることになる。「MUSICストア」に関しては基本的にはiモード側もスマートフォン側も構造は同じ。iモード上で展開していたMUSICストアをスマートフォン上でも実現していく。「BOOKストア」も、これまでiモード側で直営でやっていたものをスマートフォン側で展開する。「VIDEOストア」はiモード側では展開していなかった。新たにスマートフォン側のストアとして追加した。

 フィーチャーフォン向けの「ドコモマーケット(iモード)」は引き続きやっていく。名称はdマーケットに変わるが、内容がこれまでと変わるわけではない。フィーチャーフォン側でもスマートフォン側でも同じブランドで展開し、両者の橋渡しをするのがdマーケット。ストアのコンセプトはスマートフォンでもフィーチャーフォンでもどちらも同じだ。

アプリ&レビューはアプリの推薦サイトであり、ユーザーはAndroidマーケットから購入する。この場合、どうやって売り上げを上げるのか。

 今のスマートフォンの市場は基本的にはアプリをベースにしたものになっている。アプリに関してはフィーチャーフォンの場合、有料のマーケットが作り上げられている。だがスマートフォンでは無料の部分が非常に大きい。この“無料が当たり前”の状態から、いかに有料の市場を作って売り上げを上げるかが課題となる。

 アプリ&レビューに関しては、基本的にはAndroidマーケットの利用を促進させ、そこの売り上げを伸ばしてパートナーシップを強化していく位置付けになる。どちらかというと市場全体を盛り上げる役割だ。これまでのスマートフォン向けドコモマーケットは総合ポータルだった。今回のアプリ&レビューはアプリのレビューと普及促進にフォーカスしており、サイトはdメニューで展開していく。

 電子書籍や音楽はスマートフォン側でも有料で販売されているコンテンツだ。米アップルのiTunesが代表的だろう。基本的にアプリ以外のものに関しては、有料の市場を自ら作り、スマートフォン上で大きくしていく。