Windows Azure Platformのクラウドならではストレージを活用する動きが進んでいます。NRIセキュアと日本マイクロソフトで世界中のデータセンターに分散して保存することで、データの安全性や耐障害性を高めるソリューションを提供したほか、Hadoopディストリビューションによるビッグデータの活用も可能にするという新たな発表もありました。

NRIセキュアと世界初のセキュアな分散ストレージをAzure上で提供

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 2011年10月12日、NRIセキュアテクノロジーズと日本マイクロソフトが協業し、Windows Azure上に構築された、世界初となる秘密情報の分散保管サービス「世界分散ストレージサービス」の提供を開始しました。これは、より安全なクラウドサービスの提供に向けて、NRIセキュアが提供する秘密分散技術(データを複数のデータセンターに分散保存、情報を非重要化する)を使ったデータ管理サービス「SecureCube/SecretShare」とWindows Azureとを連携させたものです。

 具体的には、ファイルデータに乱数をかけたものを4~5個に分割し、それぞれのデータ欠片を世界中のデータセンターに分散保管するクラウド型データ管理サービスです。個々のデータ欠片が漏えいしても、ファイルの内容が分からず安全なだけでなく、クラウドストレージがシステム停止してデータ欠片の一つにアクセスできなくなっても、残りのデータ欠片を使ってデータを復元できます(関連記事)。

 クラウド導入に当たって、セキュリティ面の不安が阻害要因となっているほか、震災などの災害時を含めたバックアップの重要性が高まっており、それらの問題を一度に解決できる日本発・全世界向けのソリューションとして提供される予定です。

●関連情報
NRIセキュアと日本マイクロソフトがより安全なクラウドサービスの提供に向け協業](プレスリリース)
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 > 世界分散ストレージサービス