売上高や経常利益に始まり、自己資本比率、ROA(総資産利益率)、キャッシュフロー、EVA(経済付加価値)、株式時価総額、そして従業員満足度(ES)など─。企業の経営状態を測る「会社のものさし」は幾つもあるが、それぞれが導入された背景や歴史をひも解きながら紹介していくのが本書である。著者は「究極の経営指標など存在しない。必要な時に必要な指標が選ばれる」と説く。

 取り上げる指標は利益指標と投資決定指標、株価評価指標、非財務指標に4分類する。なぜこれらの指標が生まれ、はやり廃りがありながらも経営者がそのつど注目してきたのかという視点で、日本企業の経営の変遷を考察している。

会社のものさし

会社のものさし
本合 暁詩著
東洋経済新報社発行
1890円(税込)