FacebookをはじめとするSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)には個人の様々な思いがつづられている。私的なつぶやきなど企業活動に関係ないような書き込みも多いが、一方でユーザーが今まさにいるその現場から、店や製品・サービスの感想をリアルタイムに伝えるものなど、企業にとって“玉”となる情報も数多く埋もれている。こうした情報の入力を後押しするのがスマートフォンだ。パソコンを前にして書かれた情報ではなく、今まさに現場で経験した情報が即座に発信されるのだ。

 こうした情報が人と人とのつながりを通して、瞬く間に広がっていくのがSNSの特徴である。現実社会では顧客として従業員として個人とかかわる企業だが、SNSが築いた社会の中ではまだまだ断絶がある。企業もソーシャル化して、もっと顧客や従業員とつながっていくべきだ――。そうすることで顧客が何を感じているのかが即座に伝わるし、さらには次のビジネスの種が見えてくるかもしれない。この特集では、企業がソーシャル化する背景や、それを支える技術などを解説する。

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