前回はiPhoneと比較し、IS12Tがどのような特徴を持ったスマートフォンなのかを述べた。今回は、いま最も勢いのあるプラットフォームであるAndroidとIS12Tを比較してみたい。

 なお、Windows Phoneに関するブログを運営している筆者だが、Android機はNexus Oneのユーザーであり、Galaxy SやXperia X10を使用したAndroidアプリの開発業務も経験している。

AndroidでMetro風のUIを実現するアプリがある

 Windows Phoneのユーザーインタフェース(UI)は、特徴的なタイポグラフィベースのデザインを採用している。この連載で何度も解説してきたMetroデザインである。一方、Androidのユーザーインタフェースは、基本的にiPhoneと同じタイプのアイコンベースのデザインといえる。Windows PhoneとAndroidを見比べると、その設計思想が大きく異なっていることが分かるはずだ。

 とはいえ、Androidのユーザーインタフェースはカスタマイズが可能である。特にホーム画面を置き換えるランチャーアプリを入れてしまえば、全く違う「顔」になる。たとえばLauncher 7というアプリを使うと、ホーム画面にWindows Phoneそっくりのタイルを並べることが可能だ(図1)。

図1●ホーム画面をカスタマイズしてWindows PhoneそっくりにできるAndroidアプリもある(Launcher 7の画面はAndroid Marketより引用)
図1●ホーム画面をカスタマイズしてWindows PhoneそっくりにできるAndroidアプリもある(Launcher 7の画面はAndroid Marketより引用)
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 こうしたカスタマイズを施せば、Windows Phoneの特徴と言われるMetroデザインをAndroidで実現しているように見える。そのため、Androidのほうが優れていると考える人もいるかもしれない。だが、このようなアプローチではAndroidにMetroを移植したとは決していえないと筆者は考える。