EMCジャパンはITpro EXPO 2011展示会で、ストレージ、クラウド、ビッグデータ、事業継続計画(BCP)、セキュリティなど同社のフルラインアップに近い製品展示を実施する。同社のパートナー企業によるソリューションも紹介し、先進技術やその活用方法を分かりやすく示していく。今回は「EMC Forum 2011」を併催し、目玉企画として3日間で122セッションに及ぶセミナーも開催する。


写真1●EMCジャパンのブースイメージ
写真1●EMCジャパンのブースイメージ
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 ITpro EXPO 2011展示会におけるEMCジャパンのブーステーマは「クラウドとビッグデータの交差点」。IT利活用の中心的なテーマとなった「クラウド」と、昨今注目を集める「ビッグデータ」を中心に同社の製品を紹介する。東京ビッグサイト 東4ホール入ってすぐの場所に、交差点をイメージした展示ブースを構える(写真1)。

 EMCはここ数年で、米RSAセキュリティや米データドメイン、米グリーンプラム、米アイシロン・システムズなどを買収し、企業を取り巻く環境やIT技術の変化に応じた製品ポートフォリオ拡充を続けてきた。今回のITpro EXPO 2011では出展社のなかでも最大級のブースを出展し、拡充した製品ラインアップの位置付けを整理して提示する。

 具体的には、ブースを(1)IT Transformation、(2)ビッグデータ、(3)Trustの三つに区切る。この三つのゾーンそれぞれで同社の製品、パートナー企業のソリューションを紹介する。

対話形式の新ストレージ管理を体験

写真2●中堅・中小企業向けストレージ「VNXeシリーズ」の管理ツールを体験できる
写真2●中堅・中小企業向けストレージ「VNXeシリーズ」の管理ツールを体験できる
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 IT Transformationではストレージ製品、クラウド関連製品、バックアップ製品を中心に紹介する。ストレージ製品では、4月に発売した中堅・中小企業向けストレージ「VNXeシリーズ」の実機を展示する。この製品は管理者が少ない企業を想定して、対話形式の管理ツールを標準添付している。展示ではVNXeの管理ツールのユーザーインタフェースを体験できるデモンストレーションを用意する(写真2)。

 ミッドレンジストレージの「VNXシリーズ」、個人向けブランドの「iomega」製品についても新製品を展示。同時に「お手軽で簡単に導入できる」というコンセプトで、パートナー企業のストレージソリューションを紹介する。

 クラウド関連製品では、プライベートクラウドを構築する製品を中心に紹介する。シスコシステムズやヴイエムウェアとともに、昨年のITpro EXPO AWARD 2010特別賞を受賞した「Vblock」を展示する。

 このほか、ハイエンドストレージの「VPLEXシリーズ」と「VMAXシリーズ」も展示する。これらのハイエンド製品にはEMCが開発した最新のストレージ管理技術を投入している。ブースではパネルを使って最新技術を分かりやすく紹介する予定だ。

 バックアップ製品としては「Avamar」と「DataDomain」を展示する。Avamarはディザスタ・リカバリなどの遠隔バックアップに適した製品だ。サーバー側で重複除外(重複したデータを取り除く)して、少ないデータ量をバックアップ側に送ることができる。

 もう一つのDataDomainはバックアップ側でディスクに書き込む前に重複除外を実施する。データセンターの情報を一元的にバックアップする用途に適している。EMCは「確実で早い」バックアップ手段として、テープ装置の置き換えとしてアピールする。