「このアイデアで日本を復興させる」---若者が合宿して日本復興のためのプランを練り、発表する「日本を創り継ぐプロジェクト」の最終ファイナルステージが2011年8月25日、仙台で開催された。ファーストステージを勝ち抜いた4組のチームがそれぞれのプランをプレゼン、復興への思いをぶつけた。

「日本を創り継ぐプロジェクト」ファイナルステージの模様

NTTデータ社長と野村総研会長の危機感

 「日本を創り継ぐプロジェクト」は、NTTデータと野村総合研究所(NRI)が主催する「ITと新社会デザインフォーラム2010」(関連記事)で進める、“社会をデザインできる人材”の育成を目的とした活動だ。同フォーラムは、日経コンピュータでのNTTデータ 山下徹 代表取締役社長とNRI 藤沼彰久会長の対談(関連記事)において、両氏の問題意識が一致したことから生まれた取り組みである。

きっかけは日経コンピュータ誌でのNTTデータ 山下社長とNRI 藤沼会長の対談(「日本を創り継ぐプロジェクト」オープンニグムービーより)

 その問題意識はこう表現できる。

 「IT産業は従来の『システム開発』を超えて、『社会の問題解決』に取り組まねばらない。さもなければIT産業自体の未来もない」

 そのためには、従来のIT産業には乏しかった“社会をデザインできる人材”を育てなければならない。折しも2011年3月11日、日本を1000年に一度の災害が襲った。「未曾有の大災害を乗り越えて新しい日本を作る。そのデザインを新しい日本を担う若い人達に託す」(NTTデータ 山下社長)との思いから、この「日本を創り継ぐプロジェクト」が始まった。

NTTデータ 山下徹 代表取締役社長