毎日の仕事に追われていると、ついITの原理原則を忘れがちになるものだ。何事にも言えることだが、基礎を理解してこそ、初めて応用ができるのである。

 連載『矢沢久雄の情報工学“再”入門』では、ITの根幹を成す学問体系である「情報工学」を解説している。おそらく学生時代や入社時の研修で習った方も多いとは思うが、この機会に復習していただきたい。必ず新たな発見があるはずだ。

探索のアルゴリズムを工夫してみよう
上記のようなデータがあるとして、検索対象のデータを先頭から順番にチェックしていくアルゴリズムでは効率が悪い場合がある。では、ほかにどんなアルゴリズムがあり、どれが最適か。詳しくは『アルゴリズムと計算量』を参照

連載目次

アルゴリズムと計算量---「計算量理論」を理解し、アルゴリズムを評価

形式言語とオートマトン---「文」のルールを知り、機械に解釈させる

符号化理論---あらゆる情報を数値で扱う「符号化」理論を知る

ブール代数---論理を「1」と「0」で表す「ブール代数」を理解する

グラフ理論---要素同士のつながり方を「点」と「辺」で分析する

オペレーションズリサーチ(OR)---数学モデルを駆使して経営戦略立案

集合論---数学の「集合論」にRDBの正体を見る

RDBの正規化理論---からみ合う「鎖」を解き放ちデータを整理

アルゴリズムの設計技法---3つの基本技法を駆使して「難問」を解決

OSI基本参照モデル---7階層による道案内で、データを迷わせない

データ解析---データの価値を引き出す様々な解析手法を知る

システムの記述法---システム分析・設計の3つのアプローチを学ぶ

OSの基本機能---マルチタスクや仮想記憶で、ハード資源を有効活用

近代コンピュータ史---「日本人初」目指せ、チューリング賞